野球部のみんな、お疲れ様。そして・・・。


昨日行われた夏の高校野球長崎県大会準々決勝。

創成館は惜しくも敗れてしまいました。

残念な結果となりましたが、最後の最後まで戦い抜いてくれた野球部に心から敬意を表したいと思います。

ここで負けてしまったか・・・。と、思われる方も多いかと思いますが、監督・選手はずっといっぱいいっぱいだったはずです。

春のセンバツを逃して以来「春の忘れ物をとりにいく」を合言葉にやってきましたが、頑張って結果を出せば出すほど周囲からの期待は日増しに増していき「第一シードの大本命」と呼ばれ、想像を絶するプレッシャーとの戦いの日々があったと聞いています。

食事が喉を通らない。食べても嘔吐してしまう。

そんな辛い状況の中でも、一切弱いところを見せず戦ってきた彼らを私は心から誇りに思います。

試合後、理事長室に挨拶に来てくれた柳井田主将が私にこう尋ねました「先生、結局僕たちは甲子園に縁がなかったんでしょうか?」

私は、こう答えました。「縁があったかどうかは俺にも分からない。でも、二つの事が言える。一つは、人生においてこういう出来事は多々あるという事。頑張っても結果が出ないことや、99%手中に収めていても残りの1%でダメになってしまう事がある。春のセンバツがそうだったよね。十代でこの経験をしたのは辛かった部分もあると思うけど、必ず後々役にたつ。何故なら、人生にはこういう事がつき物だからだ。二つ目は、甲子園に行く事はできなかったけれど、甲子園という目標があったからここまで成長できたという事。特にお前たちの年代は、結果も大切だけど、課程やプロセスも大事。今日までの道のりはハンパなかったろ。仲間同士いがみ合い、バラバラになりそうな時も甲子園という存在があったからこそチームが一つになる知恵をしぼり、努力が出来たろう。このプロセスを経験できたのは、とてつもなく大きいよ。こういった経験を積んだお前たちは間違いなく強い。この強さは、必ず将来、お前たちを支えてくれる財産となる。甲子園に出場する、しない以上の価値を手にしてるんだよ。」

試合には負けましたが、最後まで逃げず、必死に努力してきたこの子達は、勝者です。

三年生野球部保護者の皆様、いつもお忙しい中でも球場に足を運んでくださり、心のこもった応援をありがとうございました。皆さんと一緒に「春の忘れ物」をとりにいきたかったのですが、叶いませんでした。しかし、私自身、保護者の皆様と共に一喜一憂し、球場で熱い声援を送ることが出来た事をとても嬉しく、有難く思っています。私は、この3年生が残した「忘れ物」は、必ず見つけ出し、実際には皆さんのお子さんがプレーは出来なくとも、この「忘れ物」を皆様の手元にお届けしたいと思っています。どうぞ、これからも創成館高校野球部への御声援をよろしくお願いいたいます。本当にこれまでありがとうございました。

野球部3年生のみんな、本当にお疲れ様でした。そして、たくさんの感動をありがとう・・・。

私の中で君たちは、一生忘れる事のできない「伝説」となりました。