先日、卒業生たちが遊びに来てくれました
その中に、創成館を卒業してすぐ「急性白血病」に倒れた男子もいました。
約二年前、この子が病に倒れたとの一報を聞いた時、私の胸には怒りにも似た感情が沸きました。
「なんでだ!?この子は、創成館の3年間で目を見張る成長をしてくれた子だぞ!まして、まだ19歳という若さじゃないか!?あんまりじゃないか!!」
その日以来、一人でいる時は頻繁に彼の事を思いました。
どうしてるんだろう。痛い思いをしてるんじゃないか?死の恐怖に眠れないんじゃないだろうか?
少しでも励みになればと、全校生徒に事情を説明し、吹奏楽部やチアリーディング部も加わった「大応援DVD」を学校全体をあげて作ったこともありました。
彼がそれをとても喜んでいたと、お母様から手紙で知りました。
しかし、辛い治療の後遺症で強烈な吐き気や脱力感に苦しみ、シーツを被って泣いている事もあるとも書いてあり、私も胸が締め付けられました。
初めての短期間の外出許可が出た時、お医者さんが「どこに行きたい?」と尋ねたところ、彼はこう答えたそうです。
「創成館に行きたい。」
さすがに、福岡の病院から長崎は遠すぎるとお医者さんは大反対したそうですが、彼は周囲の反対を押し切って学校に来ました。
彼が学校に来た時、私はこう言いました。
「お前、何考えてんだ?他にも近場で行きたい所あっただろう。」
彼は細い声で、「ここしか考えられなかった・・・。」と言いました。
私は、胸がいっぱいになって次の言葉が見つかりませんでした。
野球部が甲子園に出場した時には、ずいぶんと痩せた体でアルプスまで駆けつけてくれ、一緒に声を張り上げて応援しました。
その後、彼にはドナーが見つかりましたが、お医者様からは生存率60%と言われたそうです。
彼は、生死の境をさまよい集中治療室にまで入り、必死に白血病と戦いました。
彼は、逃げずに最後まで戦い続け・・・。
そして、勝利しました!
先日、創成館に来る前に再発の検査を受け、再発なしの診断が出たと直接話してくれました。
もう私は、嬉しくて嬉しくて、本当に嬉しくて嬉しくて、心から嬉しくてたまらなかった!!!!!
昨日、彼からのメールで、自分が白血病から復活したことをブログに書いてください。それを見た人たちの何らかの励みになるのなら、少しでも恩返しできるのなら書いてください。とありましたので紹介させていただきました。
彼は、創成館の自慢の卒業生です!
真ん中のニット帽をかぶった子が「不屈の闘志を持つ男」です。
周りは、彼をずっと支え続けた創成館卒の「素晴らしき仲間たち」。