先日,ある方のFacebook上の発言とその方法について,多くの方々から, 「生徒たちが実名つきで一方的に非難されている。」「公の立場のある人が差別的な発言をしている。」「県外出身者に対する出身地差別だ」等のご連絡をいただいております。
その方のFacebookには,創成館高校と,もうひとつの私立高校の野球部に 所属している生徒たちの実名・出身中学校の記載がある新聞記事の写真が掲載されており,「もし,優勝しても長崎県民代表ではないでしょう」というような内容のことが書いてありました。
また,これに同調し,「大相撲が湧いているのは,日本人が頑張っているから」と発言されている方もおられました。
県外出身者のことについては,人それぞれ意見があると思いますし,それを表現する自由もあると思います。ただ,今回の発言とその方法については, 関係者の皆様がお怒りになられているのと同じように,私も創成館高等学校の校長として,また,一人の大人として,とても悲しい気持ちになりました。
私は,これまで,県外出身の生徒たちも含め,たくさんの野球部の生徒たちと接してきましたが,生徒たちは,県内出身・県外出身を問わず,
その学校のユニフォームを着たい。
この監督に指導を受けたい。
競争の厳しい環境で力を試したい。
夢である甲子園に行きたい。
という思いから,県外の高校に入学し,本気で甲子園を目指し,日々努力に 努力を重ねています。親に心配かけまいと,電話口では明るく振る舞い,プレッシャーや怪我に耐えて毎日戦っている生徒もいました。夢叶わず負ければ,みんな嗚咽をもらして泣きます。出身地は違えども,夢に向かってがんばる生徒たちの間には,なんの違いもありません。
そして、可愛い我が子の夢のため、離れて暮らす寂しさに耐えて応援している保護者の気持ちも分かっていただきたいです。
いろんな想いを持って、多くの子供たちが県外の学校に進学します。
それは、野球以外のスポーツでもそうですし、良い大学へ行くために他県の進学校を選ぶことも同じです。プロスポーツや大学の部活においても、県外や海外から多くの選手が集まり活躍しています。
人の持つ意見は様々ですが,少なくとも私は,大の大人が,このように純粋にスポーツに打ち込んでいる子供たちに対し,個人名をあえて特定した上で,出身地という,本人にはどうしようもない事柄で差別し,一方的な非難をするというようなことは,あってはならないことだと思います。
「相手の立場になって物事を考えられる人が大人」
世の「大人」たちには,子どもたちの手本となるよう,ぜひ相手の立場に立って考えた上で発言等をしていただきたいです。
今回の件につきましては生徒の保護という観点から、いかなる対処も出来る様、すでに顧問弁護士に相談をし,態勢を整えております。
いよいよ夏の甲子園がはじまります。
長崎県の代表は波佐見高校です。
みんなで、全力で応援しましょう!
全国の代表球児たちが繰り広げる夢と感動のドラマ「甲子園」。
みんなで、全ての高校球児を応援しましょう!
それが、私たち創成館関係者の気持ちであり、切なる願いです。
創成館高等学校 硬式野球部保護者会一同
創成館高等学校 硬式野球部OB会一同
創成館高等学校 同窓会一同
創成館高等学校 PTA一同
学校法人奥田学園 教職員一同