創成館には、頑張る生徒がたくさんいます。
今日はそんな生徒の一人、創成館の現役3年生・一ノ瀬彩未さんを紹介したいと思います。
彩未さんは、生まれつき「テリジウム症候群」というハンデを抱えています。
体の内にも外にも常に負担が掛かっており、甲状腺の薬を飲み続けています。
内臓にも障害があり、大きな手術も経験してきました。
特に、足に抱える痛みや不便さは相当なものだそうです。
彼女が創成館高校に入学を決めたのは、オープンスクールがきっかけでした。
「いつか、校長先生の後ろでドラムを叩いてみたい。」
もちろん、それまでドラムの経験やバンドの経験はありませんでした。
ただ、「やってみたい」という衝動が彩未さんを突き動かしました。
それこそ雨の日も風の日も、彩未さんは「一途な想い」を胸に、体に鞭を打って練習に励みました。
右足の形成上、膝が曲がらず、足首には軟骨がないので上下に動かせません。
それでも彩未さんは、懸命にペダルを踏んでリズムを刻みました。
痛み止めを飲んででも、彩未さんは練習をやめませんでした。
言われなき中傷をされたり、周りから理解されない辛い時には、音楽部の仲間が支えてくれました。
そして彩未さんは、立派なドラマーとして成長を遂げました。
私は彩未さんのドラムを聞いていると、そのリズムは「鼓動」の様に感じます。
人が生きる為に必要な、「心臓の鼓動」です。
厳しい現実の中でも、懸命に鼓動を打ち続け私たちは生きています。
それを彩未さんは、ドラムを打つ事で私に感じさせてくれます。
彩未さんは、「栄養士になる」という小さい頃からの夢に向かって進学先も決め、前を向いてしっかりと歩いています。
「ハンデがあってもなくても、諦めなければ夢は叶う。」
彩未さんの力強い生き方が、私にも創成館全体にも新たなパワーを与えてくれます!