「これ、先代の理事長先生が自腹で買ってくれたんです。」
サッカー部OBの方が、緑のユニフォームを持ってきてくださいました。
緑は、創成館のスクールカラーでした。
約30年前、サッカー部はまだあまり良い戦績を残すチームではありませんでした。
ある大事な試合前、先代の理事長とサッカー部員の間でこんな言葉が交わされたそうです。
先代「次はどこと試合やるんだ?」
部員「〇〇高校です。」
先代「強い学校だな。勝てるか?」
部員「いや、相手が相手なんで、ちょっと・・・」
先代「試合前からそんなんでどうすんだ。」
部員「・・・」
先代「よし。もし勝ったら、俺が自腹でユニフォームを買ってやる。」
部員「え!?」
先代「あきらめるな。思いっきりやってこい!」
試合はなんと、強豪校相手に0-2のビハインドから追い上げ2-2へ。
そして、ロスタイムで決勝点をあげて劇的勝利!
弱小サッカー部が、強豪校を相手に奇跡を起こしました。
試合中、足を怪我してもテーピングでぐるぐる巻きにしてプレーを続ける選手がいたり、それは鬼気迫るものだったそうです。
後日、約束通り、先代理事長は自腹でこの緑のユニフォームをプレゼントしました。
「この緑のユニフォームには、いろんな思いでと、多くの人の想いが詰まってるんです。もちろん先代理事長先生の想いも。」
そう言って、私にこのユニフォームをくださいました。
創成館高校サッカー部OBの皆様、この度は本当にありがとうございました。
亡き父の知らないエピソードを知ることができ、私個人としても感慨深いものがありました。
理事長室に、大事に飾らせていただきます。
これからも、OBの皆様の「想い」を胸に頑張ってまいります。
ありがとうございました。